いつもニコニコ笑顔の人の近くにいると何となくいい気分になりませんか?でも笑顔って雰囲気作りだけじゃなくて実は自分のカラダにもすごく良いんです。なんでも、笑顔でいるだけでストレスを減少させるホルモンが働くんだとか?周りに良い影響を与えるだけでなく自分のカラダも健康になる、そんな笑顔の作り方、マスターしてみたくないですか?

素敵な笑顔をマスターする前に知っておきたい「笑顔の効能」

ニコニコしてるのが良いのは何となくわかっているのではないでしょうか。

その場の雰囲気も良くなるし、周囲からの好感度も良くなる。その結果人間関係がスムーズになったり、など良いことはたくさん思いつくのではないでしょうか。

実はそれだけじゃないんです。最近の研究では笑顔の健康効果が次々とわかってきているのです。素敵な笑顔をマスターする前にちょっと知っておくと、さらにニッコリと微笑みたくなるかもしれないですね。

笑顔でいると長生きする?

2010年にアメリカのウェイン州立大学が行った笑顔に関する研究結果があります。

それは1950年代以前のメジャーリーグカード(野球カード)を研究したもので、毎年発行されるカードの中で選手が微笑んでいる期間と実際の寿命を比べてみるというものでした。その結果微笑んでいる期間が短い選手の平均寿命が72.9歳であったのに対し、微笑んでいる期間が長い選手の平均寿命は79.9歳だったということです。

これだけ見ると「信じるか信じないかはあなた次第です」といったレベルの話ですが、最近さらに研究が進み、笑顔による脳内伝達物質の変化などがわかってくると、寿命や健康に与える効果も否定できないといえるのではないでしょうか。

笑顔でいるだけで脳内伝達物質が変化

脳内には情報をやり取りする神経伝達物質が存在します。

例えばドーパミンやコルチゾール、アドレナリン、エンドルフィンなどです。

このうち緊張状態や興奮状態、ストレスを感じた時などに分泌されるのがドーパミンやコルチゾール、アドレナリンなどで、これらはストレスホルモンと呼ばれることもあります。逆にストレスを感じていないときに分泌されるのがエンドルフィンで幸せホルモンと呼ばれることもあります。

最近の研究では笑顔をつくることでこのストレスホルモンが減少することがわかってきました。またそれと同時に幸せホルモンであるエンドルフィンの分泌が盛んになることもわかっています。エンドルフィンが分泌されることでゆったりとした気持ちになり副交感神経が優位になります。このため脈拍がゆっくりと安定したり血圧を下げる効果があるとされています。

作り笑顔でも効果あり

フランスのクレルモンフェラン大学では作り笑顔と判断力についての研究がされました。

それによると作り笑顔ができる状態では判断力が高かったのに対し、口に鉛筆を加えさせ笑顔を作る筋肉の動きを抑制すると判断力が低下したということです。

また「種の起源」で有名なダーウィンが行っていた表情の研究によると、笑顔は楽しかったりうれしかったりといった、気持ちが上向きになっているときにできるだけでなく、笑顔でいる(微笑む)という行為自体に楽しかったりうれしい気持ちにする効果がある、つまり気持ちを上向きにする効果があるといわれています。

楽しいから笑うという行為だけでなく、笑うから楽しいと脳が判断するといわれています。これは研究者の名前から「ジェームズ=ランゲ説」といいますが、その理論では「無理にでも笑っているうちに楽しい気持ちになってくる」とされています。もっといえば、口角が上がると脳は楽しいと判断するともいわれています。そのため作り笑いでも効果があるということなのです。

実際にドイツで行われた実験では、笑顔の筋肉をボトックス注射で抑制すると脳の活動領域が減少するという結果も出ているようです。

ずっと笑顔でいるといつまでも元気な脳でいられるということかもしれませんね。

場の雰囲気が良くなる秘密は「ミラー効果」のせい

目の前にいる人が楽しそうに笑っていると、何となく自分も楽しい気分になって笑ってしまう。そんな経験ありませんか?それこそが「ミラー効果」といわれる現象です。人は相手の心に同調しようとすると無意識に真似をしようとすることがあるといわれています。

例えば職場であなたがニコニコ楽しそうに笑っていれば、それが「ミラー効果」で周りの人に波及して笑顔が広がります。みんなは最初のうちはそれほど楽しくなくても、笑っているうちに、先に紹介した「ランゲ説」により本当に楽しい気持ちになっていきます。

そうなれば職場がとても良い雰囲気になるだけでなく、一人一人の中からストレスホルモンが減少、しかも脳も活性化しており仕事の効率も上がる、と良いことだらけ。

また笑顔が多い環境はお互いに話しかけやすいのでコミュニケーションが取りやすい環境とも言えます。職場に置き換えると、問題が小さいうちに共有することができ解決へ進みやすくなるため、リスクマネジメントに高い効果があるとされています。

あなたが率先して笑顔を作ってみませんか。

笑顔の達人になる準備

笑顔の効能がわかったところで「これから毎日笑顔で過ごすように心がけよう」と思っても実際にはどうでしょう。職場でも家庭でもストレスを感じてて笑う気にもなれないなんてこともあるのではないでしょうか。作り笑顔でも効果があるからと笑おうとしてもうまく笑えない?

特に人と話す機会が少ない人や表情をほとんど変えない人は顔の筋肉が固くなっていることもあります。笑顔が作れない理由は色々ありますが、とりあえずは顔の筋肉を柔軟に、そして強くするということが必要かもしれません。

笑おうと思った時にしっかり笑えるように、そして素敵な笑顔が作れるように少し準備をしてみましょう。

表情筋を鍛える

素敵な笑顔を作るときに活躍するのが顔の筋肉「表情筋」です。

実は日本人はこの表情筋を使うのが比較的苦手な人種かもしれません。そもそも日本には昔から表情で心情を悟られないようにしてきた文化があります。はっきりとその名残りともいえませんが、ストレートに感情を顔に出すということが欧米人に比べ少ないといわれています。

ある調査によるとアメリカ人は全体の約60%もの表情筋を使っているのに比べ、日本人の表情筋はわずか20%ほどしか使われていないということです。いかに日本人の表情が乏しいかがわかりますね。

そもそも表情筋って?

主に顔の表情、つまり喜怒哀楽を表現する際に働く筋肉です。目や口、鼻などを動かす筋肉で、約60種類ほどあるといわれています。体の他の部位の筋肉と違い、筋肉の端が皮膚と直接つながっているため皮膚を直接動かします。このため表情筋が衰えると表情が乏しくなるだけでなく、シワやたるみが目立つようにもなります。

●主な表情筋
・眼輪筋(がんりんきん)・・・目を開いたり閉じたりするための筋肉。
・頬筋(きょうきん)・・・・・口角を動かす筋肉。笑顔を作るうえで重要。
・口輪筋(こうりんきん)・・・口元の表情を作る筋肉。
・頤筋(おとがいきん)・・・・アゴのラインを引き締める筋肉。

表情筋を鍛えよう

まずはウォーミングアップから

表情筋の主なものとしては先にご紹介した通り顔の前面の筋肉です。でもどうでしょう?実際には顔の筋肉だけ独立して存在しているわけではないですよね。

実は表情筋の動きに深く関連しているのが頭の筋肉。美容院などで「頭皮が固くなってますね」なんて言われたことがある人もいるのでは?頭皮はパソコンのしすぎやスマホの見すぎなど眼精疲労で固くなることが多いといわれています。

表情筋をより動きやすくするためにはこの頭皮=頭の筋肉をほぐすことが大切です。

頭の筋肉で表情筋と関連が深いのは前頭筋、側頭筋、後頭筋です。表情筋のトレーニングを始める前にこれらの筋肉をしっかりほぐすことがポイントです。

●全体に指で触って緩めていきましょう。

両手の指をしっかり広げて指の腹でこの3つの筋肉に触れ左右や上下に動かしてみましょう。ちょうどシャンプーをするときに頭皮をマッサージするような感じです。

その時にやわらかいところ(よく動くところ)と固いところ(あまり動かないところ)があることを感じるかもしれません。そのままゆっくり動かしていると徐々に柔らかくなってきます。

●周りの筋肉を動かして緩めましょう。

前頭筋の場合は眼を、側頭筋の場合は顎を、後頭筋の場合は肩甲骨・肋骨を動かすと緩みます。
眼、顎は上下・左右に10回ほど動かします。肩回りは肩の上げ下げや回したり、頭の上で手の甲を合わせた状態からゆっくり下へ引き下げることで緩んできます。

眼輪筋(がんりんきん)のトレーニング

まずは両目を大きく見開きます。おでこにシワがよるくらいでかまいません。10秒ほどキープしたらゆっくりと眼を閉じ、最後にぎゅっと強く閉じます。そのままでまた10秒ほどキープします。これを何回か繰り返します。

次は同じ動作を片目ずつ行います。ちょうどウインクをするような感じです。開いている側はしっかりと大きく開き、閉じている側はしっかり閉じるのがポイントです。

頬筋(きょうきん)のトレーニング

頬筋は素敵な笑顔を作るのに最も大切な筋肉といえるかもしれません。それは口角を上げる時に使う筋肉だから。頬筋を鍛えることで自然で素敵な笑顔が作れるようになるだけでなく顔のたるみなどを改善することもできます。

最初は鏡を見ながら行います。
イーと口を横に大きく開いた状態から口角を上に引っ張り上げるように意識します。その形ができたら一旦緩めます。

あとは口角を上げる、緩めるの繰り返しです。20~30回を1セットとし2~3セット行います。セットの間に疲れた頬筋を揉んだりしてリセットすると良いでしょう。慣れてきたらスピードを上げて行いましょう。

口輪筋(こうりんきん)のトレーニング

口輪筋も口角を上げるために重要な筋肉です。しっかり鍛えましょう。

まずは唇を「ウ」の形にすぼめて前に突き出します。5秒ほどキープして元に戻します。これを繰り返し行います。

次に「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」と発音します。大きな口を開けて大きな動きで行うのがポイントです。しっかり大げさに動けていれば実際に声を出さなくても構いません。

頤筋(おとがいきん)のトレーニング

ゆっくりと上を見上げます。あごの下がしっかり伸びていることを意識します。さらに天井に向かって下唇を突き出すようにします。こうすることで頤筋がストレッチされていることが自覚できます。できる人は下を天井に突き出すとさらにストレッチされます。この状態で5秒ほどキープします。

頤筋のトレーニングは表情筋が鍛えられるだけでなく二重アゴの防止にも役に立ちます。

笑顔の作り方を練習しよう

表情筋もしっかり使えるようになったら実際に笑顔を作ってみましょう。

とはいえ実際の生活シーンでは心から笑えない状況も多いもの。そんな時でも自然に笑えるように日頃からトレーニングしておきましょう。

まずは鏡でチェック

あなたは自分の笑顔がどういう顔か見たことがありますか?写真などでは見たことがあるけれども、例えば身支度中に鏡を見るときに笑っている人はあまりいないのでは?

ここでしっかりチェックしておきましょう。自分では笑えているつもりでも不自然だったり左右でずいぶん差があったりしているかもしれません。もし顔の筋肉の使い方にムラがあるようだったら表情筋のトレーニングをさらにしっかりしなければならないかもしれませんよ。

また自分の笑顔をチェックすることはミラー効果により楽しい気持ちを向上させることもできます。一日一回、いえそれ以上でもいいでしょう、笑顔チェックを心がけましょう。

お出かけ前にひと笑い

外の世界にはストレスがいっぱい。それを思うとついつい笑顔も忘れがち。出かける前になると何となく沈んでしまう人もいるのでは。また一人暮らしの人などは家にいる間に会話もなく表情も乏しくなってしまっているかも。

そんな時こそ笑顔です。出かける前に一回笑いましょう。大笑いできる、思わず微笑んでしまうような動画や本、なんでも良いでしょう。何かテッパンなアイテムを備えておき楽しい気持ちで出かけましょう。

玄関に鏡を置いて、しっかり笑顔を作ってからお出かけするのもオススメです。

あらゆるシーンに笑顔をはさみこむ

普段、生活をしていると多くの人と接していることに気付きます。

職場での上司や同僚、お客さんなどだけではなく買い物や食事に行っても店員などと接することがあります。そのいずれのシーンでも人と接する時には笑顔で接することを心がけていればトレーニングになります。

仕事上の付き合いの深い人などでは色々思うところもあり自然な笑顔が作りにくいかもしれません。最初はコンビニやスーパーでお釣りをもらう時など、関係性の低い間柄で笑顔をつくるようにすれば良いでしょう。

慣れてくればどんなシーンでも自然な笑顔が作れるようになるでしょう。

笑顔の人の近くに

普段から笑顔でいることが苦手な人は「ミラー効果」を利用しましょう。

あなたの周りにいつもニコニコして笑顔が素敵な人はいませんか。そういう人を見つけたら積極的に近づくようにしましょう。目の前に楽しそうな人がいると自然と自分も楽しい気持ちになり笑顔になることを「ミラー効果」といいます。

普段からそういう人とお付き合いしていると、いつの間にかあなたも「いつも笑顔が素敵な人」になっていることでしょう。

楽しい趣味をもつ

楽しい気持ちになると自然と笑顔になります。楽しい趣味を持つことで笑顔で過ごせる時間も多くなるでしょう。

仕事や家事、育児などで「最近忙しくて趣味なんて・・・」という人も多いかと思います。そんな人こそ、またそんな時こそ時間を作って、自然と笑顔になれる楽しいことをしてみましょう。スケジュールを見直せば意外と時間は作れるものです。仕事と同じくらいの重要度で趣味の時間を確保してみましょう。また楽しい場所にもどんどん出かけていきましょう。

笑顔によりストレスも解消され脳も活性化するので、かえって仕事の効率も上がるはずです。笑顔で得られるメリットは思いのほか大きいと思いますよ。

嫌な人にこそ笑顔で

そこそこ笑顔が作れるようになれば、さらにステップアップしてみましょう。

嫌いな人、苦手な人に対して笑顔で接してみましょう。嫌い、苦手と思っている人と接する時にはどうしても表情も固まりがち。それがかえって相手にも過度な緊張感を与え円滑なコミュニケーションができていないこともあります。これは「逆ミラー効果」ともいわれています。

そんな相手にこそ笑顔で接してみましょう。ミラー効果で相手も笑顔になり、実はそんなに嫌な人じゃなかった、なんて認識も変わるかも。

苦手な人にも笑顔で接することができるようになれば、それが自信となってさらに笑顔に磨きがかかります。そこまでいけば、もうあなたの笑顔は達人クラスですね。

まとめ

すごいですよね、笑顔の効能。
日本人は表情筋の20%しか使えていないというデータを見ると、実にもったいないですね。

ここはひとつしっかり表情筋を鍛え、欧米人並みに表情筋を使い、素敵な笑顔を振りまきましょう。そうすればミラー効果も効いて、あなたの周りに笑顔があふれることでしょう。

そんな環境ならきっと毎日楽しいですよね。

ちなみに表情筋のトレーニングは笑顔だけでなく、シワやたるみの防止にも役立ちます。そう聞くと俄然やる気が出てきませんか?